【 キュウシュウシカのウィング 】

Category : 釣り:フライパターン

ディアヘアというと“中空”というイメージがありますが、これは完全な間違い。
毛の中心部は“髄質”といいまして、空間を散りばめたスポンジのような状態になっています。
そして髄質を包むのが表面になる“皮質”なんですね。

ディアと一言で言っても、実に様々な種類の鹿がおります。
工房で取扱っているのはニホンシカ。
北海道亜種のエゾシカ、本州亜種のホンシュウシカ、そして地元九州亜種のキュウシュウシカ
これだけ見ても3種類、さらに雄雌別や年齢、季節、部位などに別けると何十種類ものヘアに。

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これはウィングにキュウシュウシカのボディヘアを使ったイマージングカディス。
南方系の鹿はフレアしないと言われますが、このキュウシュウシカはエルクヘアと同等のフレア具合。
ちなみに秋口に捕獲した推定3歳のメス鹿から採ったボディヘア。

これがオスのボディヘアになると、フレア度は全然低くなります。
逆にダウンウィングのカディスやストーン等、ウィングの広がりを抑えたい場合にいいですね。

ちなみにオスは縄張りやメスの争奪等で喧嘩をするため、毛の皮質がメスよりも厚めです。
これは外傷を少しでも減らそうとするためといわれています。

硬いからといって浮力はメスとは変わりません。
中心の髄質はメスのものとほぼ同じ密度ですからね。

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ウィングの広がり具合をフライ上部から見るとこのような感じ。
結構、いい具合にフレアし、広がりすぎず狭まりすぎずという感じ。
ディアヘアの中では柔らかい毛質ですので、魚の食い込みがいいのもキュウシュウシカならでは。

自分でシカを捕獲し、色々な状態のものをなめして加工してきました。
本当に面白いほど同じ鹿だというのに、時期や年齢で全く別の毛質になるんです。
これは数をこなさないと出会えなかった発見。
狩猟を始めることでマテリアルの知識も広がるだなんて思っても居ませんでした。

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ちなみにこのフライ、水面に浮かせるとこのような状態に。
欲張りすぎたXカディスとでもいいましょうか。

ウィングだけにフロータントを塗布し、ボディ以下は水面下へ。
夏場なんかにフッキングがよろしくないって時に、結構、出番が増えます。
半沈みアントを無視してカディスのハッチに狂乱するヤツにも効果的。






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プロフィール

牧 浩之

Author:牧 浩之
・職業:猟師・西洋毛鉤釣職人
 
・狩猟の獲物は余すことなくできるだけ利用。羽や毛皮は仮剥製およびなめし加工をして、毛鉤用素材として販売しています。

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